澎湖島は、台湾の首都・台北から南西へ飛行機で約1時間、台湾本島の西およそ50kmの位置にある大小90の島々の総称です。透明度の高い温暖な海とサンゴ礁は台湾の人々にも人気で、近年ではマリン・リゾートとしても人気を博しています。

澎湖島が浮かぶ台湾海峡は、その幅は狭いところで130km足らず。ここに黒潮の支流や南シナ海からのモンスーン海流、さらに中国大陸の各河川からの水を源とする寒流など、いくつもの海流が流れ込みます。

また、海底の地形が複雑なこともあり潮の満ち引きの影響も受けやすいため、澎湖島の周辺は豊富な種類の魚介類が集まる絶好の漁場となっています。

伝統的な漁法も多く残り、中でも潮の干満を利用して小魚などを獲る石滬（スーフー）は、その形がハートを2つ重ねたように見えることから「双心石滬」と呼ばれ、今や人気の観光スポットです。

海の島なのに澎湖と「湖」の文字が使われているのは、島々が天然の防波堤となるため、それらに囲まれた水域がまるで湖のように穏やかなことに由来しています。